当サイトでは、魚に関するコラムも発信していきます。今回は、その第1回目。肉か魚かの論争に終止符を打とうという内容です。

----
◎あなたは、肉派か、魚派か
魚に関して何か話す際に、必ずといっていい程対局として扱われるのが、牛、豚、鳥などの食肉です。同じ動物性のタンパク源だからなのでしょうか。

普段の会話でも「肉派か魚派か」という話にはたまになりますよね。最初に言っておくと、これって個人の好き好きでよいかと思います。ちなみに、自分の場合は圧倒的に魚派!、、、ということもなく、実はどちらでもないというのが本音です。

「肉が美味しい時は肉、魚が美味しい時は魚。それでいいのでは。」と思います。

では、肉が美味しい時、魚が美味しい時とはどんなときなのでしょうか。

◎肉の性質、魚の性質
まず、肉が美味しい時について考えてみましょう。なお、旅行先や特別なお店にいった場合でなく、普段の日常生活で考えます。
食肉の流通事情を考えると売られている肉の品質は比較的安定しています。これは、例えば、畜産により出荷時期をある程度コントロール出来たり、冷凍して品質を変えない流通も容易なためです。

対して、魚の品質はというと、逆に不安定です。これは、例えば、魚の生産が現在でも漁によるものが大方であること、生での流通も多いことが理由です。

ここまでをイメージでいうなら
・80点の品質をいつも提供できるのが肉
・90点の日もあれば、70点の日もあるのが魚

といったところです。(なお、あくまでもイメージの話ですよ。)

◎肉か魚かは、こう考えよう
ここまでのことを考慮すると、肉か魚かは、こう考えるのがよいと思います。

・肉か魚かは、その時々で良い方を選ぶ
・肉は日々の品質はあまり変わらないので、変化が激しい魚の状態を見る
・魚が良い時は魚を選ぶ、魚が良くない時は肉を選ぶ

先程のイメージで言うと、
・悪天候で魚の入荷がないときは、魚が70点なので、いつも80点の肉を食べる
・豊漁で良い魚が安く入荷したときは、魚が90点なので魚を食べる
といったところです。

魚の良し悪しの見分け方については、また別途書きたいと思いますが、分かりやすいところでは、大半の市場が休みとなる日曜、祝日、一部の水曜日は飲食店や小売店への魚の入荷は少なくなるので、魚の品質の点数は全体的に下がりがちです。

少し極端ですが、確率論的には「火・金・土は魚」「水・木・日は肉」を選ぶと良いとも言えます。

※ちなみに、月・木は、時間帯で違い、入荷があれば魚の状態はよいですが、ないと休市日よりも魚の状態は落ちるという状況なので、どちらともしていません。

◎肉と魚のコラボレーション
以上、肉か魚かについて、長々と書いてしまいましたが、肉と魚を合わせる手もあります。海外では、そのような料理も見受けられますし、魚は肉の味や栄養を補完します、その逆もしかりでしょう。

例えば、肉料理に魚の出汁を足すと料理のうま味が増すでしょう。自分がよくやるのは、肉を魚醤で漬け込む方法。肉が柔らかくなったり、うま味が増します。ちなみに魚醤は、こちらを使っています。

最後の一滴

自分としては、多くの方の食事がもっと美味しくなればいいと思っています。その手段の1つとして、魚という食材がもっと貢献できるようにしていければと思っています。